医療法人美澄会 こすみ皮膚科クリニック

  • 当院のご案内
  • 診療のご案内
  • 皮膚病のはなし
  • アクセス
  • ページトップ

皮膚病のはなし

蕁麻疹(じんましん)

いろんなかたちでくり返し出現

蕁麻疹は、わりと日常的に経験する皮膚の病気で、熊本では「ほろせ」と呼んでいます。20~30歳代の男女に起こりやすく、逆に、10歳以下の子ども、60歳以上のお年寄りには少ない病気です。一般に成人では約20%の人が蕁麻疹を経験しているといわれます。
症状はチクチクした感覚やかゆみに始まり、赤く盛り上がったブツブツ(膨疹)が現れます。大きさは点状から手のひら大までといろいろで、形も円形、環状、蛇行状、地図状とさまざま。頭、手のひらを含め全身のどこにでも生じ、ときとして唇、胃腸、上気道の粘膜にも現れて腹痛や呼吸困難を起こすことがあります。

急性と慢性がある

膨疹発作の持続時間はふつう数十分~数時間、長くても24時間以内です。これが出ては引っ込み、また出ては引っ込むという症状をくり返しながら、数日で治ってしまうのを急性蕁麻疹、1カ月以上に及び何度もくり返すものを慢性蕁麻疹といいます。慢性蕁麻疹は原因が分からないことがほとんどです。

原因はいろいろ

蕁麻疹は食べ物や運動、疲労など、さまざまな刺激が原因となり、その人の過敏体質や体の状態と組み合わさって症状が起こると考えられています。

アレルギー性蕁麻疹
アレルギー症状を起こす物質(アレルゲン)によって引き起こされるものです。青魚や魚介類などの食べ物、動物や植物との接触、虫刺されや薬品などで起こります。
仮性アレルゲンによる蕁麻疹
ある種の食べ物や薬剤は、それのみで蕁麻疹を起こす成分を含んでいます。食べ物では貝類、イカ、イチゴ、ホウレンソウ、ソバ、タケノコ、山芋など、薬剤ではコカイン、モルヒネなどです。
物理的蕁麻疹
皮膚そのものに刺激が加わるときに起こるものです。刺激の種類はさまざまで、振動や圧迫などの機械的刺激、温熱や寒冷などの温度の変化、日光なども原因となります。

そのほか、風呂に入ったり、緊張したりして、汗をかくと現れるコリン性蕁麻疹などがあります。

原因を取り除き、疲労やストレスをためない

蕁麻疹が起こる原因が分かっている場合は、それを避けることでほとんど症状は現れません。さらに、原因を避けているうちに刺激物質に対する過敏体質が変わってくることも多いようです。
日常生活では、疲労やストレスをためないこと。また、魚介類や肉類は努めて新鮮なものを口にする、添加物や着色料の少ない食品にする、などに注意しましょう。