医療法人美澄会 こすみ皮膚科クリニック

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皮膚病のはなし

水ぼうそう(水痘)

突然の発疹で始まる

水ぼうそう(水痘)は、水痘ウイルスが原因でおこる感染症で、患者との接触はもちろん、せきやくしゃみなどの飛まつによっても感染します。
以前は5歳前後を中心に発症し、90%が10歳未満でかかるといわれていましたが、現在は低年齢化の傾向にあり、1歳児の発症が最も多いというデータもあります。
感染から発病までの潜伏期間は約2週間。前もって発熱や倦怠感などの症状が見られることもありますが、多くは突然、発疹が現れて始まります。これは、虫刺されのようなかゆみのある赤いポツポツで、最初は胸やおなかなどに数カ所現れ、やがて手足や頭皮、そして全身に広がります。一部は盛り上がったブツブツとなり、数時間のうちには水ぶくれができます。

早く治るが感染力は強い

その後、約4~5日から1週間、水ぶくれが乾いて黒っぽいかさぶたができると、感染力も弱まり治っていきます。発病から完治まで比較的早い経過をたどるのも、水ぼうそうの特徴です。
水ぶくれの出方には個人差があり、全身にたくさん出る人もいれば、パラパラと数個で終わる人もいます。いずれにしても、強い感染力があるので、発疹がまだ赤いうちは集団生活を控えてください。登園、登校などは医師の指示に従いましょう。
治療は、解熱剤やかゆみ止め薬の投与など対症療法となりますが、最近は抗ウイルス剤の有効なものも出ています。

水分補給と、二次感染の防止

家庭では、熱がある間は入浴を控え、水分補給に努めてください。また、口の中にも発疹ができるため、痛くて食欲が落ちることもあります。熱いものやしみるものは避けて、薄味で消化のよい食事を用意してあげてください。
最も注意しなければいけないのは、二次感染を防ぐことです。かゆいのでかきむしってしまい、とびひや、まれにブドウ球菌性熱傷性皮膚症候群など、重い細菌感染症を引き起こす場合があります。患部が不潔にならないよう、くれぐれも気をつけてください。また、かきむしらないためにも爪を短く切り、手洗いを励行させましょう。

予防接種もある

予防接種については、潜伏期はもちろん、たとえ発病して1~2日後であっても、ワクチンを投与することで予防や症状の緩和が図れます。もし心配であれば、もよりの医療機関で接種(有料)できます。
 ただし、一般的には、
①新生児あるいは成人の発病
②免疫不全(白血病や小児がんなど)の子ども
③ネフローゼの治療などで副腎皮質ホルモン剤を長期にわたって使用している子ども
④兄や姉が重症化した家庭の弟や妹
などが重症になりやすいとされ、このようなケースに当てはまる場合に予防接種を勧めています。かかりつけ医とよくご相談ください。